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執筆者の写真jazzdrumclub

名曲千夜一夜物語-71~"Song to Woody"-Bob Dylan-1962



"Dylan"は当初、rocabillyに憧れる

高校生でした。

大学に進めど、授業には出ずに音楽三昧、よく見られる音楽好きで楽器が得意な若者でした。

それがシンガーソングライター

"Woody Guthrie"の作品を聴いて

前に進みます。

アーティストとしての人生が始まったのです。この曲は

その事実へのアンサーソングと言えます。

"Dylan"は1962年にデビューして現在まで現役を通すビッグネームですが、

初期は"Woody Guthrie"に心酔していたので彼の作品にみられるプロテストソング的

なアプローチを踏襲した作品を発表し、それがまた反響をよび評価されたため

"Woody Guthrie"のようなプロテストソングの旗手と思われがちですが、

"Woody Guthrie"が生家が一家離散し肉体労働を転々とした状況だったのに対して

"Dylan"は固いユダヤ民族の家庭で育ちました。ピアノもギターも独学でスターしたことからわかるように、音楽の才、創作の才に恵まれた資質をもっています。

彼自身、社会性ありきのミュージシャンとみられることを嫌い、自分の詩が勝手に解釈され、社会運動の象徴として扱われることに辟易していると語っています。

音楽性にしても同じことが言えて、デビュー当初はアコースティックサウンドで

弾き語りも多かったのですが、バンドサウンドに移行していきます。

これは創作家としては当然のことですが、当初のファンからは

反発を食らったりすることも多くあったため、社会性や集団の権威、民衆の評価、

ビジネス的音楽業界に対する反発が強くなっていったのではないか、と思うのです。

そのことがノーベル文学賞受賞への戸惑いとどう行動するかへの躊躇を

引き起こしたのではないか、という気がいたします。


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