"The Kinks"はギターでインド音楽的表現をしましたが、奇しくも彼らがその作品を発表した同年の12月に
アルバム"Rubber Soul"を発表し、
ポップスに初めてシタールを取り入れた曲として知られます。
"Rubber Soul"はThe Beatlesの歴史の中で独自性の構築に大きく舵を切った作品として知られます。
と共にレコーディングスタジオで録音作品を制作する技術、思考、方法の発展に大きく影響を与えた作品でもあります。
"The Beach Boys"の"Pet Sounds","Frank Zappa"の"Freak Out!",など先取的作品が生まれ
またそれに触発されて"Sgt Pepper's Lonely Hearts Club Band"が生まれたのです。
良質な触発関係が黎明期とも言える60年代~70年代にはあります。
"The Beach Boys"の"Pet Sounds"は36話で取り上げていますがこれは実質的に"Brian Wilson"のソロであり、
"Frank Zappa"の"Freak Out!"も"Zappa"が主体性をもった作品です。
一方"Rubber Soul"は曲の多様性があり洗練された印象を持ちます。
これはメンバーがそれぞれ積極的に制作にあたったプラス、音楽的素養に溢れる
”George Martin”が5人目のメンバーともいえる程制作に関わったことで
創作的化学反応が大きくはたらいたのだと思います。
スタジオでの創作・制作を重ねてきて、『マジック』と呼ばれる瞬間を私も経験してきましたが、それは意図的ではなく、計算的でもない『行動』のぶつかり合いから
生まれます。
大御所と呼ばれるアーティスト、例えば細野晴臣さんなどは
そういう行動を重視していたという記憶があります。
Herbie Hancock - piano
Michael Brecker - saxophone
John Scofield - guitar, electric sitar Dave Holland - acoustic bass
Jack DeJohnette - drums,
Don Alias - percussion
Herbie HancockがJazzでアプローチしたヴァージョンです。
The Beatlesの曲は完成度が高いのでカバーヴァージョンがオリジナルを越えることは
ほぼみたことがありません。数少ない成功事例のひとつです。