アルバム"So"収録
Peter Gabriel – vocals, CMI,synthesizer,piano
Tony Levin – bass guitar
David Rhodes – guitar
Jerry Marotta – drums,
Stewart Copeland – hi-hat
Chris Hughes – rhythm programming
Daniel Lanois – guitar / Simon Clark – keyboards
"Peter"はソロ活動をはじめて4枚目まではアルバムタイトルが"Peter Gabriel"となっています。5枚目のこのアルバムではじめて独立したタイトルがつけられました。
4枚目までは画家がいうところの”習作”として本人は捉えていたのかもしれません。
個人としての音楽性や人生の歩き方を探ってきた1977年~1982年であり、
創作の方向性や方法、制作の意図が明確になったのがこの5枚目の"So"なのです。
現代音楽の手法、民族音楽とのふれあい、そして人権運動などの社会性を持つ活動を通して何を発信すべきか、どう発信すべきかが確固としたものになったのです。
『カルトリーダーからメジャーアーティストを確立した1枚』
と評価され、実際に多くの賞、Billboard1位、多くのシングルカットと世界的成功を
得ています。
多くのアーティストがその時代に好セールスを記録した楽曲のスタイルをフォローして成功することが多い中で、彼はそれと異なり、
明らかに彼独自のメロディーと編曲スタイルを確立しています。
その制作に大きく役立ったのが、
このデジタル楽器"Fairlight CMI"。
サンプリングマシンとシンセサイザーが合体し、曲作り用のシーケンサーがついている黎明期の統合型電子楽器です。
この電子楽器は多くの音楽家に好まれ多くの作品が制作されました。
日本では久石譲さんが映画「風の谷のナウシカ」や「天空の城ラピュタ」の制作で
使用されたので有名です。
また、英国のエレクトロニカの元祖"Art of Noise"は
"Fairlight"があったからこそ生まれた音楽ということもできます。
"Peter"は作曲のアイデアを具体化することに"Fairlight"をつかい、
生の楽器に置き換える作業を重ねてこのアルバムを完成させました。
またこのアルバムのプロデューサーがU2の名作"The Joshua Tree"を制作した
"Daniel Lanois"であることもこの名盤の殿堂入りに大きな力を与えたことは
間違いありません。
Peter Gabriel – vocals,
Paula Cole – additional vocals
Shankar – violins, additional vocals
David Rhodes – guitar, backing vocals
Jean-Claude Naimro – keyboards, vocals
Tony Levin – bass, Chapman Stick, vocals
Manu Katché – drums
1993年の最高のライブ"Secret World Live"の演奏です。
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