アルバム"Brothers in Arms"収録
Mark Knopfler – guitars and vocals
John Illsley – bass guitar and vocals
Alan Clark – keyboards
Guy Fletcher – keyboards and vocals
Terry Williams – drums
Michael Brecker – saxophone
Randy Brecker - trumpet
欧米、特に英語圏の各国で1位を獲得した"Dire Straits"のヒットアルバムです。
イントロの"Randy"のトランペットが美しいですが、当初レコードで販売した時は
サックスのイントロからに編集されていました。ラジオでのオンエアにあたって
曲を短くして印象を強くしたかったのでしょう。
多くの人が続くサックスのメロからがイントロだと思っている人が多いと思います。
"Dire Straits"を率いる"Mark Knopfler"はユダヤとアイリッシュを祖先とする英国人で、
新聞記者や講師をしつつ音楽活動を続けました。
デビューシングル"Sultans of Swing-1978年"のヒットで活動が軌道にのりました。
ギターの演奏にピックを使わず指のフィンガリングで演奏するスタイルで
個性的な曲、サウンドを発表し評価を確実にしました。
1986年のライブ映像です。
"Bob Dylan"や"Ry Cooder"などが愛した"roots music"に通じるサウンドの魅力が
"Mark Knopfler"のつくる音楽には溢れています。
そのため"roots music"が米国産の印象が強いため、米国のバンドと思われる人もいいるようですが、英国のアーティストです。
ヨーロッパでの"roots music"は"Celt music,Irish music,Scotland music"などがその立場に
あるように思われるかもしれませんが、ヨーロッパのそれらは17世紀などの古くから伝わる
民謡~Folk music~であり、5音階的な民族音楽の特徴をもちます。
一方で米国の"roots music"は大規模綿花農場や産業革命による工業化が背景にあって
労働者の労働や生活を歌う音楽です。
それが"Blues","Creole Jazz","Cajun music"を土台とし、
米国南部~ルイジアナ州-ニューオーリンズ~でカタチになっていったのです。
"Creole"はフランス・スペイン系とアフリカ系との混血でうまれた人々を意味し、
"Cajun"はフランスおよびフランス領-ハイチ、からの移民を意味します。
どちらもフランス文化~つまり西洋音楽の和声がその背景にあることがわかります。
大雑把にはアフリカ系のビートとフランスーヨーロッパ音楽の和声の融合、
フィドル、アコーディオン、ピアノ、ウッドベース、ギターなどの西洋楽器の導入、
そこに民族音楽系の要素が重なって浮かび上がってきたのが
"roots music"なのです。
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