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執筆者の写真jazzdrumclub

名曲千夜一夜物語-466~"Lawns"-Carla Bley-1987

更新日:2020年1月26日


アルバム"Sextet"収録

Carla Bley- organ

Larry Willis - piano

Hiram Bullock - guitar

Steve Swallow - bass

Victor Lewis - drums

Don Alias - percussions

written by Carla Bley


"Carla"は音楽を出版するのにメジャーレーベルからではなく

インディペンデントのかたちで個人のアーティストが作品を発表する"姿勢"を

70年代から押し広げてきたパイオニアでもあります。


2020年になる今ではビッグネームのアーティストもインディペンデントのかたちで

作品を発表するのもめつらしいことではありませんが、

この頃は稀でした。

その理由は音楽の流通が現在のようなインターネットがなく物販販売しかない状況では

流通を仕切る『会社』形態の組織から物販商品として音楽を発表するしか

選択がなかったからです。

『会社』形態の組織から商品として作品を販売する以上、

経費を回収し、利益を作らねばならないのは当然です。

その前提がどうしても制作により多く売れる意図を反映させることになってしまいます。


多くの人に好まれるのは勿論悪いことではありませんが、

人間は多様性のある存在であり、

民族、性別、文化、地域、政治などの多くの要素で必要とされることが

異なってきます。

"Carla"はそのことに敏感でした。


かつての、特に日本のレコード会社の業界のビジネスというのは

多くを売るアーティストの売り上げで新人や数がとれないアーティストの作品の制作費を

カヴァーするものでした。

個々の商品の制作費がその商品の売り上げのみで消化できないからです。

そこが他の業態のビジネスモデルと異なり、未成熟なものでした。

その結果、衰退してしまったのは当然のなりゆきと言えます。

今やAKB系とジャニーズ系に多くが占められるようになったのも自然なことなのです。

特にAKB系にいたっては実は音楽は商品ではなく”握手券”が商品です。

しかしこれも今の日本の文化であり、女性を商品化する文化とみられてしまうのも

残念ながら反論できません。


Carla Bley- piano

Steve Swallow - bass


2014年





現在プライベートのパートナーでもあるベースの"Steve Swallow"とのデュオ。

この曲を聴くと『沈黙こそが多くを語らせる大事な言葉』

であることを教えられます。


次回はベース奏者"Steve Swallow"の足跡を追い、名曲に迫ります。

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