アルバム"I'm the One"収録
Annette Peacock - Vocals, Electric Vocals, Synthsizer,
Stu Woods - bass
Rick Morotta - drums
"Annette Peacock"は米国の作曲家ですが、その"発想"はエンターテインメントというよりは
”芸術”に大きく寄っているアーティストです。
この曲は当時、研究室の中の存在から、一般的ユーザーの使用に耐えうる
楽器としての操作性を備えた初の電子楽器~シンセサイザー"Moog Synthsizer"
を使用してブルージーなボーカルに変調処理をかけています。
技術的に見てしまうと、今では何の驚きもない処理にすぎないのですが、
彼女の個性的な『これがいいのよ!』という意志が不思議と強く感じられます。
ジャズ的な即興的発想が作品に色濃く表れています。
・this is absolutely stunning
・What a Masterpiece!!!
・I'm addicted to this song ... seriously ...
と絶賛する声がネットに溢れているのは、
彼女が電子技術をルネサンス時期の古楽器のように
扱っている結果だと思うのです。
70年代当時の日常の
風景をバックに聴いてみましょう。
"psychedelic"というキーワードが躍った時代(1966~1974)です。
人の内心に潜む深層心理が、派手な色彩や万華鏡を覗いたときの浮遊感や
電子音と妙に一致するというのも不思議です。
でも、私たちの脳も神経細胞も電気信号で繋がっているのですから
自然なことなのかもしれません。
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